以下の一連の記事では、以下の要約された文章についてコメントをつけます。
1.学術研究の意義(文部科学省、学術分科会、H21)
この文章は、文部科学省の「学術の基本問題に関する特別委員会」で出されたコメントを要約したものです。
平成21年3月に第1回会合が開催され、平成22年5月に最後の第8回会合が開催されました。
学術の基本問題に関する特別委員会(第1回) 議事録
この記事では、コメント付けについての私の姿勢と注意点を述べます。
私の姿勢
もともとの動機は、政治的な情報を発信しよう、です。
これだけ基礎研究について酷い状況の世の中ですので、とりあえず何か意見を出しておきたく、記事を書く事にしました。
今回の主題である「学術研究の意義」についての議論の要約文は、財務省の資料を調べる中で見つけました。
大学院生及び博士号取得者は、「そんな研究して何になるの?」という疑問をしばしば周囲から受けたはずです。
また中には「そんな事をしてないで働け」というような主旨の発言もあったかもしれません。
これだけ文明の機器から恩恵を受けて「楽な生活」をしているにも関わらず、日本人が自然や道具の基礎原理を追求する学術を軽視している事は、研究者としては耐え難く、外部の視点を想像すると愚か・滑稽に思えます。
現代日本人のこのような認識を変えたいと思います。
この要約文については、議事録を単語検索すれば、発言内容と誰が発言したのかをチェックできます。
ただ、誰の意見なのかは、私は興味がありません。
興味があるのは意見の内容で、挙げられた意見を等しく称賛・批判したいと思います。
注意点
要約のせいか、文章には断定型が多く見られます。
ただ、議事録を読むと、発言者がおそるおそる、あるいは考えながら、意見を述べている場合もあります。
このニュアンスの差異は、気に留めておくべきです。
私も全ての文章について、議事録と比較した訳ではありません。
そのため、不要・過剰な反応をしているかもしれません。
続く記事のコメントは、学術についての自分の考え(理想)を基にしています。
一方、この会合の出席者の意見は、彼らのそれまでの仕事と経験に基づき、現在の日本の社会における学術への認識や、既存の公的機関の在り方・経緯に大きく制限されています。
出席者のコメント自体が、本人たちが意識せずとも日本の社会の認識、公的機関の在り方の問題点を象徴しています。
現在では政策についてパブリックコメントを求められる事もありますが、普段から財務省、文科省の資料に対して意見表明する事も、研究者の社会貢献の一種だと思います。
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学術研究の意義 #0 一連の記事について
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学術研究の意義 #2 【認識科学と設計科学】 【基礎研究と応用研究】
学術研究の意義 #3 【学術と社会の関わり方】 【新しい学問の発展、新しい研究領域の発展】
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