マクロ経済学の冒頭では循環フロー図が紹介され、企業と家計と市場の関係が貨幣循環として認識される。本記事では、貨幣の循環と同様に経済学に欠かせない概念を紹介する。それは労働力と資源の循環である。そしてこの三種類の循環のもとで、財・サービス市場における需要と均衡について提案を行う。
1. 貨幣と労働力と資源の循環
以下の三つの図は、貨幣と労働力と資源の循環を示している。
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| 貨幣の循環。 |
この記事の主張は二点。一点はフィリップス曲線について、もう一点はマクロ経済学(貨幣循環)とミクロ経済学の接続について、である。
拡張された数量方程式からは、収入のインフレ率(年変化率)と就業者数の年変化率がペアの変数として得られる。理論的根拠のない、物価のインフレ率と失業率の関係を議論するよりも、数量方程式によって導かれた収入の年変化率と就業者数の年変化率の配分を研究すべきである。
この収入の年変化率と就業者数の年変化率の配分のメカニズムについては、少なくとも今の筆者の理解では、貨幣循環で描像できない。これはミクロ経済学の領域である。拡張された数量方程式(MV = PQ = NO = PSN')は、マクロ経済学とミクロ経済学の接続を示している。
「【貨幣循環】貨幣循環導入の3点セット」において、日本の2017年の貨幣の循環速度 V=Y/(G+I)~2.2、という値を得た。この記事では、この値の実態について議論したい。これはつまりV~2.2の単位についての議論である。読者に主張したい事は、次の2点である。
「 【貨幣循環】貨幣循環導入の3点セット 」では、貨幣循環の定式化である M=G+I と V=1/(1-β) を紹介した。「 【貨幣循環】歳出伸び率とGDP成長率の関係 」では、名目GDPの成長率と政府支出Gの成長率の関係を紹介した。本記事では、MとV、および名目GDPの成長率...