こちらのグラフは、財務省が公開している政府債務残高の名目GDP比です(こちらのページ)。財務省はこの政府債務残高を「借金」と称して、「日本の比率は世界でも高い値であり、借金が膨張すると日本の財政が破綻する」と述べています。そして、財政破綻を避けるために財務省は政府支出を抑制しよう、債務残高の膨張を抑制しようとしています。
今回の数式展開からの理解できる事として、現在の諸数値のもと、政府支出Gを増やして名目GDPを増加させると、この比は減少します。そして、政府支出を減少させれば名目GDPも減少し、この比は増加します。この原因は、政府債務残高がすでに膨大な値だからです。政府支出の変動に対して政府債務残高の変動幅は小さく、一方で名目GDPの変化幅が大きいからです。